患者さまの医療情報を、セキュリティを担保し円滑に共有するために。
キャリアメールに代わる連絡手段を模索。
コロナ禍を経て働き方などが変化する中で、わざわざスタッフが一か所に集まらなくても情報共有できるようにしたかったこと。そして、患者さまの情報を安心できる環境でやり取りできるようにしたかったこと。ビジネスチャット導入の目的としては、主にこの2つが挙げられます。
特にセキュリティ面は非常に重要な課題で、仕事の性質上、患者さまの個人情報の取扱いには細心の注意を払わなければなりません。そこで以前は、キャリアメールだけに限定して患者さまのお名前をイニシャルで表記するといった運用をしていたのですが、そのような方法だと詳細が伝わりづらく、既読の有無もわからないため不便に感じることが多くありました。またプライベートチャットは、アカウントの乗っ取りなど仕事で使うツールとしては懸念が多く、以前から業務上の利用を禁止していました。
ユーザー管理によって不特定多数への情報漏洩防止が可能。
導入時の手厚いサポートも決め手の一つに。
ツールの選定に当たっては、医療業界では一般的な無料のチャットサービスも検討しましたが、ログインが面倒だったり、広告が表示されたり、気になる部分が少なくありませんでした。その一方でelganaは、広告表示がなく、セキュリティ面でも外部の不特定多数からのアクセスを制限できるのでアカウントの乗っ取りなどのリスクが低いと感じます。使い勝手の面でも、管理者側とユーザー側のどちらも非常にシンプル。それから、サポートが手厚かったことも導入の決め手の一つになりました。
サポートに関しては実際の導入時にもいろいろお世話になりまして、電話で一つひとつ誘導してもらいながらワークスペースの立ち上げやアカウント登録などを進めていきました。現在は外部の医療関係者にもelganaのアカウントを付与して連携強化を進めているのですが、そういった使い方もサポートの方のご提案から生まれました。
担当医などとの緊密な連携体制を構築。
カルテ作成業務などの負荷も軽減。
患者さまの健康状態や仕事の申し送り、訪問予定の変更など業務に関する連絡をすべてelganaに統一したことで伝達の漏れがなくなりスピードも速くなりました。ユーザーを関係者だけに限定できるので、お名前をイニシャルにする必要もないですし、患者さまの保険証を写真に撮って事務スタッフに送るといったこともできるようになりました。
社内での活用が軌道に乗った時点で、関係の深い医師や看護師にもelganaのアカウントを付与するようにしたのですが、このことも非常に大きな効果を生んでいます。
患者さまの状態をタイムリーに伝えることができ、医師に相談して指示やアドバイスを受けることもできるようになりました。医師から往診の様子や薬の変更などの情報を共有してもらうケースもよくあり、これまでより迅速で確実な対応につながっています。
薬の指示などは一つ間違えると医療ミスにつながりかねません。しかし以前はそういった情報を電話で共有することも多く、できるだけ人の手が関わる回数を減らしたいと思っていました。今はelganaによって医師の書いたものを直接受け取れるようになったため、ミスの可能性も大きく減ったかと思います。
看護サービスを提供する上では、患者さまの病状などをカルテなどに記録することが非常に重要なのですが、いろいろと手間のかかることも多く、例えば、医療機関へ報告するために1時間程かけてFAXを送るということも日常的になっていました。しかし今は出先からelganaで報告を送れるため、そういった手間はほぼゼロ。FAXのために残業する必要がなくなりました。医師や看護師のみなさんの方でも、弊社のスタッフから届いたメッセージをカルテに切り貼りすることもよくあるらしく、そういった面でもelganaが業務効率化に役に立っています。
セキュリティ面を考慮し、利用ルールを徹底。
外部との連携にはさまざまなメリットがある反面、誤送信などには注意が必要です。そういった点に関して弊社では、医療機関ごとにトークルームを作ってルームのタイトルを色分けするといったルールを徹底しておりまして、今のところ外部ユーザー宛の誤送信は一度も起こっていません。
そのほかにも、スタッフと医師が1対1でやりとりすると他のスタッフが状況を把握できなくなってしまうので、患者さまの医療情報などは必ずトークルーム内で伝えるといったルールも設けています。また、外部ユーザーに関しては追加されたトークの利用のみに限定し、その他の機能は使えないように設定しています。
社内向けのルールもいくつかあり、やりとりが煩雑になりすぎないように「確認するだけのメッセージには返信は不要」というルールや、「原則として20時から7時まではトークを送信しない」というルールもスタッフと話し合って設けました。
elganaの導入は、バックオフィス業務の効率化にも繋がっています。紙で渡していた給与明細をPDFで送るようになったことで事務作業の手間が減りましたし、社員全体へのお知らせも簡単でスピーディになりました。産休・育休中のスタッフへの連絡も、elganaを使うことでずいぶん手軽になりました。両立支援の助成金を申請する場合には、休業中のスタッフとの連絡記録を提出する必要があるのですが、elganaのメッセージ履歴を提出すればそれでOK。お休み中のスタッフにとっても、会社の状況を小まめに知ることができて安心なのではないかと思います。
患者さまやご家族さまともelganaで連携。
いつでも手軽に相談できる仕組みを。
今後は、患者さまにもアカウントを付与して、何か相談したいことかあった時にすぐスタッフに連絡できるようにしたいと考えています。今でも電話で緊急相談をお受けしているのですが、電話するほどでもないけれど伝えておきたい内容がある場合や遅い時間帯の場合など、連絡をためらうケースもあると思います。その点、elganaなら気軽に連絡しやすいですよね。ご家族の方はむしろ電話より負担が少ないケースもあるのではないでしょうか。弊社としても、担当者がすぐに対応できなくても同じトークルームに入っている別のスタッフが応答できるので、緊急時の対応もより迅速にできます。災害時の安否確認ツールとしても活用できると考えていますので、ぜひ実現させたいですね。