ビジネスチャットのセキュリティリスク
ビジネスチャットには「情報共有の効率化」「ペーパーレス化によるコスト削減」などのさまざまなメリットがあり、導入を検討している方も多いでしょう。ビジネスチャットは高いセキュリティを誇るものが多いですが、場合によってはリスクがまったくないとは言い切れません。
ここでは、ビジネスチャットのセキュリティにおけるリスクについて紹介します。
情報漏えいの可能性
ビジネスチャットを利用する際は、誤送信による情報漏えいのリスクに注意が必要です。たとえば、社外秘の資料を社外の人が参加しているチャットルームに誤って送信したり、個人情報を不特定多数の人が入っているグループに送信したりすると、重要な情報が流出する危険性があります。
情報漏えいのリスクを低減するには、セキュリティ教育や運用ルールを周知徹底し、送信前の内容確認や宛先確認を習慣化させることが欠かせません。
アカウントの乗っ取り
ビジネスチャットを利用する際、アカウントのパスワード・認証設定が適切でないと第三者にパスワードを予測され、アカウントを乗っ取られるリスクがあります。アカウントが乗っ取られると、なりすましによる機密情報の窃取や、マルウェア・ウイルスが仕込まれたファイルを拡散されるなどの被害が発生する恐れがあります。
ビジネスチャットを利用する際は、パスワードの複雑化(英字・数字・記号を組み合わせた10文字以上のものにするなど)を義務付けたり、2段階認証・パスキーなどの機能があるツールを導入することが大切です。
シャドーIT
シャドーITとは、企業が管理していないデジタル端末や回線、またSNSやクラウドストレージ、チャットなどのツールを個人の判断で利用することです。企業側がツールや端末を把握・管理できないため、情報漏えいやウイルス感染などのリスクが高まります。
特にチャットやSNSの場合、社員が独断で管理外のツールを使って部外秘の情報をやり取りすることで、意図せず情報漏えいを起こしてしまう可能性があります。企業は、情報セキュリティポリシーに基づいたビジネスチャットの使用を徹底し、リスク対策をする必要があるでしょう。
ビジネスチャットのセキュリティ機能
ビジネスチャットにはさまざまなセキュリティ機能があり、それらを駆使することでセキュリティリスクを低減できます。ここでは、ビジネスチャットの主なセキュリティ機能をご紹介します。
データの暗号化
データの暗号化とは、「端末・通信経路・サーバー」の各段階でデータを秘匿化することで、第三者に内容を解読されにくくする機能です。万が一情報が傍受されても解読は困難なため、情報漏えいリスクを大幅に低減します。
また、データの暗号化により、端末の紛失時やサイバー攻撃などのリスクにも対処できるため、機密情報を守るうえで欠かせない機能といえるでしょう。
アクセス制限
ビジネスチャットのセキュリティ機能のうち、アクセス制限は不正アクセスへの対策として有効です。ビジネスチャットのアクセス制限としては、主にIPアドレス制限機能と端末制限機能の2つが挙げられます。
IPアドレス制限機能は、アクセスを許可するIPアドレスを指定することで、特定のネットワーク以外からのアクセスを禁止できる機能です。社内ネットワークからのみ接続させることなどにより、サイバー攻撃への対策となります。
端末制限機能は、アクセスできる端末を管理者が認証した端末のみに限定することが可能な機能です。会社からスマートフォンなどの端末を支給していない場合でも、管理者が認証することで限られた端末のみでの利用に限定できます。また、端末紛失時も管理者が認証を取り消すことでアクセスできないようにすると、迅速に情報漏えい防止のための対応ができます。
2段階認証
2段階認証とは、ログイン時のパスワード認証に加え、メールやSMSなどで送信される認証コードの入力が求められる認証機能です。パスワードだけでなく認証コードが必要なため、パスワードが漏えいした場合でもアカウントへの不正アクセスを防止できるでしょう。
また、最近では2段階認証に代わるセキュリティ機能として、パスキーが導入されているビジネスチャットも登場しています。パスキーは、指紋や顔認証などの生体認証を使った認証方法です。認証に使われるユーザー情報は端末内にしか保存されず、専用の暗号鍵で保護されるためセキュリティレベルが向上します。
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チャットログの保存
チャットログとは、チャット上で交わされたメッセージの保存記録です。チャットログを保存しておくことで、過去のコミュニケーション内容をいつでも確認できます。また、チャットログが保存されていれば、トラブルやセキュリティ事故が発生した際、ログから不正アクセスや情報漏えいの原因を特定することに役立ちます。
管理者権限
管理者権限は、ビジネスチャットの管理者に対して付与される権限です。管理者には、チャットメンバーの追加や削除、チャットグループの作成といった基本機能のほか、システム全体のアクセス・チャットログの閲覧権限が付与されます。管理者権限を設定すれば不正アクセスや情報漏えいを防止できるのはもちろん、グループチャット内での秩序を維持できるのもメリットです。
送信データの削除
ビジネスチャットによっては送信データを削除できます。送信したメッセージやファイルを送信後に削除でき、誤送信や情報漏えいを防ぐために重要な機能です。ツールによって異なりますが、削除できる送信データは「メッセージ内容・データファイル」です。
ただし、削除したデータは復元できなかったり、受信者側ですでに受信したデータは削除できない場合もあります。ビジネスチャットを導入する前に、データの削除ができるツールなのかをチェックしましょう。
社内でできるビジネスチャットのセキュリティ対策
ビジネスチャットを安心して利用するためには、ツールの機能に頼るだけではなく運用方法をルール化しておくことも大切です。
社内ルール設定の例
情報漏えいや不正アクセスなどのセキュリティリスクを低減し、ビジネスチャットを安心して利用するには、社内ルールを設定することが重要です。具体的には、以下のような内容でルールを設定しましょう。
- 外出先での利用時の画面盗み見防止(液晶に覗き見防止フィルターを貼るなど)
- 端末から目を離さない
- プライベート利用の端末や回線、フリーWi-Fiの使用禁止
- 重要なデジタルファイルのパスワードロック
- 英字・数字・記号を組み合わせた10文字以上のパスワードを使用を義務化
- メッセージ送信前の送信先確認
- 端末へのパスワードロック
- ウイルス対策ソフトの導入
ビジネスチャット利用者の定期的な教育や監査を行い、常にルールが守られていることを確認することも欠かせません。こうしたルールづくりが、実効性の高い社内セキュリティ体制の構築につながります。
また、ビジネスチャットのセキュリティ確保には、ツール面の対策とともに社内教育を実施し、社員一人ひとりの意識改革を促すことが不可欠です。機密情報の取り扱いかたについての知識を身につけてもらうために、セキュリティ対策の重要性を社内研修などを通じて周知徹底しましょう。
ビジネスチャット「elgana」はセキュリティ機能が充実!
さまざまなビジネスチャットがあるなかで、セキュリティレベルの高いツール選びに悩む方は多いでしょう。「elgana」は、ほかのツールと比較してもセキュリティ機能が充実しており、安心してご利用いただけます。下記を参考に、「elgana」の導入をご検討ください。
情報漏えいを抑止する機能が充実
elganaの魅力は、セキュリティ対策機能が充実している点です。たとえば、ファイルの送信や端末保存の可否をユーザーごとに設定できます。「正社員はファイルの送信や保存ができるが、社外のパートナースタッフはファイル閲覧のみ可能」など、ユーザー種別によって許可範囲をコントロールすることで、情報漏えいのリスクを減らせます。
ほかにも、誰かがスマートフォンでトーク画面をスクリーンショットすると、「〇〇さんがスクリーンショットしました」という内容が通知されたり、ファイル閲覧時には必ず電子透かしが入るように設定できたりと、故意の情報漏えいを抑止する機能も搭載されています。
加えて、IPアドレス制限機能、端末認証機能、ログ保存機能、暗号化機能も搭載しており、幅広いセキュリティ設定が可能です。
人為的ミスによる情報漏えいにも対応
メッセージの送信先や内容を間違えるなどの人為的ミスは、仕事をするうえで発生しやすいものです。「未公開の情報を外部メンバーも含めたトークルームに送信してしまった」「アルバイトスタッフとの情報共有用ルームで、間違った指示を送信してしまった」。このような人為的ミスが発生した場合、迅速に対処する必要があります。
「elgana」ならメッセージやファイルを誤送信しても、該当メッセージおよびファイルを素早く削除できます。誤送信したメッセージの削除は、受信者のトーク画面にも即時反映されるので、被害を最小限に抑えられるでしょう。
ユーザー登録や登録情報の書き換えは、管理者のみ可能
ビジネスチャット導入において、誰でも自由にメンバーを招待できるような仕様の場合、「いつのまにかビジネスに関係のないメンバーが紛れ込んでいる」という危険性があります。悪意のない行動でも、「社内メンバーのみに周知したい機密情報なのに、いつの間にか外部ベンダーも追加されていた」といった事態 が頻発すると、情報漏えいのリスクが高まります。
「elgana」では管理者のみがユーザーの新規登録・変更・削除を実行可能なため、仕事や取引に関与しない人物が勝手に追加される事態を避けられます。
また、ユーザー名についても管理者以外のメンバーは勝手に変更できません。ユーザー名を自由に設定できると相手がどこの誰なのかが把握できなくなってしまい、メンバーの管理が困難になるでしょう。管理者が確実に参加メンバーを管理するため、ユーザー登録や登録情報の書き換えは管理者のみに権限が付与される仕様となっています。
安心して運用できるセキュリティの高いビジネスチャットを選ぼう!
ビジネスチャットはコミュニケーションを円滑にし、業務の効率化もはかれる便利なツールです。さまざまなビジネスチャットがありますが、ツールによって搭載されているセキュリティ機能は異なるため、信頼できるツールであるかどうかを見極めて導入する必要があります。
「elgana」は、情報漏えいや不正アクセスに対するセキュリティ機能が充実しているのが特長です。故意的な情報漏えいだけでなく、人為的なミスによる情報流出による被害を最小限にする機能が搭載されているので、安心してご利用いただけます。セキュリティ面で信頼できるビジネスチャットをお探しの方は、ぜひ「elgana」の導入をご検討ください。