「おたからや」を全国に展開し、事業も組織も急拡大。
会社の成長に合わせて、新たなリスク対策が急務に。
事業内容について
貴金属や高級宝飾の買取サービスを行う「おたからや」を中心に、フィットネス事業や最近では不動産事業なども手掛けております。全国に展開している「おたからや」は、フランチャイズ店が約1,000店舗、直営店も約160店舗以上で、2023年内にはさらに100店舗の出店を計画。情報システム部では、本社所属の各事業部および「おたからや」直営店が利用する各種ITインフラの管理・運用を担っています。
売り上げや事業の拡大に合わせて従業員数もここ数年で急増しておりまして、昨年だけでも200名以上が入社し、総勢1,000人を超える規模へと成長しました。そんな中、プライベートチャットでのパワハラ発言や社内情報の流出といったニュースを目にして、弊社でも何らかの対策を講じなければ、と危機感を抱いたことが新たなチャットツールを検討するきっかけとなりました。従業員数が1,000人を超える規模になると、なかなか細かなところまで目が行き届きませんので、システム的に仕組みを整えることで内部統制を図ることとしました。
内部統制の課題に応える各種機能とシンプルな使い勝手。
うちに必要なのは「これだな」と感じました。
導入の決め手
弊社では個人の端末を業務に用いることを禁止していまして、グループウェアや社内システムの利用はオフィス内および会社から貸与した端末のみに限定しています。しかし、全社員に端末を貸与しているわけではないので、たとえば「体調が悪いので今日は休みます」といった連絡は、多くの場合、個人のスマホなどで送っていた……というのがかつての実情でした。
新たなチャットツール導入の目的は、こういった従業員間のコミュニケーションに関しても、会社として管理・統制できるようにすること。いろいろなツールを比較しましたが、elganaはまさに私たちのニーズに合ったツールでした。
アカウントの一元管理やログの保存。スクリーンショットを撮った時に通知が飛んだり、画像に透かしを入れたり。添付ファイルのダウンロードに制限をかけられたり。必要な機能がしっかり搭載されていて、まさに「これだな」と感じました。ユーザー側の使い勝手に関しても非常にシンプルで、既読の数や既読者の名前まで確認できるところもelganaの大きな魅力でした。
個人の端末にelganaをインストール。
いつでもどこでも安心なコミュニケーションを。
導入後の効果
導入にあたっては、もっとも人数が多いリテール営業本部の責任者が積極的に号令をかけてくれたことが大きな後押しになりました。この部署は「おたからや」の店舗業務を担っているので、お客さまのもとへ出向くことも多く、情報セキュリティなどの面でリスクが少なくありません。そういった状況への危機感から、部署長みずから導入を促してくれたのです。最大規模の部署がelganaを使うとなると、必然的に他部署も使わざるを得ないようになり、一気に利用が進みました。
導入からまだ数か月ほどですが、かなり浸透しています。現在のアクティブユーザー率は全従業員の95%ほど。社外での活動が多いリテール営業部はほぼ100%の利用率となっています。
オフィス内や社用端末では、以前と同じくグループウェアのチャットツールの使用を許可しているので、本社でデスクワークをしているスタッフなどはそちらを使うことが多いようです。それに対してelganaは、社員個人のスマホなどにインストールしてもらって、オフィスの外から業務の連絡をする時のツールとして活用しています。
みなさん、導入直後からすぐにelganaを使いこなしている様子で、チャット機能以外にもタスク機能を使って日々の業務をチームで共有したり、同じ地域の店舗どうしでトークルームを作って業務のやり方を教え合ったり、いろいろと便利に活用しているようです。入社予定社員にも制限をかけたアカウントを付与して、人事連絡に活用しています。
万が一の事態を防ぐ。万が一の事態に備える。
会社の実情に見合ったインフラが整いました。
ユーザー側のメリットとしては、日常的なコミュニケーションがやりやすくなったというのが最大の効果といえます。その一方、私ども情報システム部としては、会社も従業員も双方が安心してコミュニケーションできる環境が整ったということが最大の効果だと感じています。機能制限などの設定によってシステム的にインシデントの発生を防げるようになったこと、そして、もし何らかのインシデントが発生してもログを確認して適切に対処できるようになったことは、まさに当初の目的どおりです。
企業にとってコミュニケーションツールは、電気、ガス、水道などと同じく必要不可欠なインフラ。elganaは、会社にとっても従業員にとっても、なくてはならないツールといえます。
既存のツールとelganaの棲み分けが課題。
一人ひとりが自分なりの最適解を見つけてほしい。
今後の展望
リスク対策はとても大切ですが、行き過ぎるとコミュニケーションの活性化を妨げてしまいます。ですから、elganaの利用に関して特別な利用ルールなどは設けていません。あくまで「社会人としての常識に従って、正しく使ってください」という程度です。
ログ管理に関しても、社員の発言を検閲するという目的ではなく、基本的には「万が一の時に、社員を守る手段」という考えで運用しています。この方針は、今後も継続していく予定です。
現在、グループウェアのチャットツールとelganaを併用していますが、elganaに一本化するということは今のところ考えていません。確かに「あの人には、どっちで連絡すればいいんだろう?」みたいなこともありますが、無理してどちらかに一本化するのではなく、従業員それぞれが自分の都合に合わせてツールを使い分ける中で、自然と棲み分けができてくればいいと考えています。