宮崎県内で複数の福祉施設を運営。
自立支援に向けた事業展開も計画
事業内容について
当法人は1973年に社会福祉法人「宮崎更生センター」、1974年に「特別養護老人ホームわにつか荘」を設立して以来、宮崎県内で障がい者のリハビリテーションセンターや高齢者向け福祉施設を開設、運営してきました。善仁会を設立したのは2005年で、現在は宮崎市内にて「特別養護老人ホームわにつか荘」、「障がい者支援施設宮崎リハビリテーションセンター」、児湯郡木城町にて「複合型福祉施設仁の里」を運営。「特別養護老人ホームわにつか荘」では介護老人福祉施設の運営だけでなく、いわゆる施設を短期間利用するショートステイやデイサービスなど、利用者の状況に応じた多様なサービスを提供できる体制を整えています。また、「複合型福祉施設仁の里」には「障がい者支援施設愛生園」に加えて「特別養護老人ホーム仁の里」があり、高齢者と障がい者のサービスを一体的に運営しています。
また、高齢化が進む宮崎県西都市の東米良地域でデイサービスを展開、現地のNPO法人とタイアップして子育て支援や高齢者の移動支援も手掛けています。さらに、「障がい者支援施設宮崎リハビリテーションセンター」においては、障がい者の職業訓練、自立支援に向けた事業展開を計画しています。
連絡手段の一元化を図り、スピーディな情報共有をねらいとし、
elganaを導入
導入の決め手
当法人は障がい者、高齢者向けに多様な形態の福祉サービスを提供しているのが特徴です。その分、運営にあたって行政から届く通知なども多いのですが、法人の適切な運営のためにはこれを熟読し、内容によってはパートも含めた全従業員が目を通しておく必要があります。これまで、こうした全従業員に確認してもらう必要がある通知はeラーニングで配信して、従業員ごとに閲覧状況を確認していました。
このほか、連絡手段は各施設の掲示板への貼り紙やメールなどを併用。様々な連絡手段を用いていたのは、従業員の年齢層が20~80代と幅広く、スマートフォンなどの扱いに不慣れな従業員もいたためです。業務連絡用に個人のアカウントを使ったプライベートチャットによるチャットグループを作る部署もありましたが、プライベートのアカウントを使うことで公私が曖昧な情報共有の場が生まれることへの懸念もありました。こうしたことで悩んでいた時に、東米良地域の村おこし事業で知り合ったNTTグループの営業担当者から当法人の課題に対してelganaを提案いただき、連絡手段を一元化し業務の効率化とコミュニケーションの円滑化を進めるべく、2021年1月にNTTグループのビジネスチャットelganaを導入しました。
elganaで情報や資料を共有することでペーパーレス化が促進。
非常時の連絡ツールとしても効果を実感
導入後の効果
elganaは主に行政からの重要な通知や本部事務局からの連絡事項を発信し、従業員の閲覧状況を確認するツールとして活用しています。これまで紙で配布していた文書は、画像として添付することで、スマートフォンでも手軽に確認できるようにしました。利用する従業員の平均年齢は44歳。スマートフォン使用が不慣れな60代以上の従業員でも、スマートフォンに送られてくる文書の画像確認は容易であるため、これまでの紙の配布と同じように閲覧し、内容を確認してもらうことで連絡漏れ防止に役立っています。また、わにつか荘ではこれまで従業員の勤務表を毎月印刷・配布していましたが、elganaでの共有が進んだことで配布枚数は80枚から20枚となり、60枚も減りました。このほか、職員会議の様子や研修の動画のURLを従業員へ気軽に共有しやすくなり、閲覧回数も増えましたね。
またelganaは、個人のメールアドレスなどを使わずに業務連絡専用ツールとして使えるため、個人のメールアドレスやアカウントを職場で開示することに抵抗がある、特に若い世代の従業員も安心して利用でき、若い世代も含めた部署内での情報共有やコミュニケーションがスムーズになりました。
部署単位では、従業員の急遽な欠席連絡といった情報を部署内で共有するのにも活用されているようです。
このほか、導入して良かったのが認知症捜索訓練や災害時対応の訓練です。認知症を罹患されていて、行方不明になってしまった方がいると想定した捜索訓練で、行方不明になってしまった方の顔写真などの画像ファイルや情報を迅速かつ確実に全従業員へ発信できるため、いざというときにとても頼りになるツールだと実感しました。
新事業に向け、elganaを活用し
さらなる業務効率化を目指す
今後の展望
当法人は現在、社会福祉法人として、障がい者の本格的な職業訓練、自立支援という新たな取り組みに着手するべく準備を進めています。まずは、宮崎県西都市の中山間地域、高齢化で人口減少が進む東米良地域の村おこしの一環として、ドローン操作に関わる資格を取得するための学校を作る予定です。その学校で、障がい者のドローン操作資格の取得支援をしたいと考えています。
たとえば農薬散布など、ドローンを使った仕事の需要は今後、拡大していくと期待されており、障がい者が資格を取得してドローン操作ができるようになれば、本格的な自立への新たな道が開けます。この事業は1年前から準備を進めており、われわれでまずドローン操作に関わる資格を取り、ようやくインストラクターとして生徒に教えられるところまできました。将来的な自立を想定した、より本格的な職業訓練で、障がい者の方が輝ける場を作っていければと考えております。
新たな事業を手掛けていくには、これまでより一層、連絡・管理業務の効率化が必要になります。elganaには今後の機能拡充と、さらなる業務効率化への貢献を期待したいですね。