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介護現場・介護施設における情報共有の方法|スムーズに行うコツや事例を解説

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この記事でわかること

  • 介護現場では情報共有がサービスの質向上やトラブル防止に不可欠であり、職員全員が共有の重要性を理解し、適切なルールを設定することが求められます
  • ICTツールの導入により、情報伝達の迅速化やミス防止が可能になります。高齢の職員でも使いやすいシンプルなツールを選定することが重要です。
  • ビジネスチャット「elgana」を導入した介護施設では、連絡手段の統一や業務の効率化が実現し、紙の使用削減や事務作業の負担軽減にもつながっています。

介護現場・介護施設は、入居者の個人情報を扱っており、職員間やご家族との情報共有を円滑に行うことが重要です。情報共有がうまくできなければ、サービスの品質が下がり、トラブルに見舞われる可能性があります。

しかし、スムーズな情報共有ができずに悩んでいる介護現場・介護施設の方もいるのではないでしょうか。職員同士がいかに密接な連携をしながら業務を行えるかが、より良いサービス提供の鍵となります。

この記事では、介護現場・介護施設における情報共有をスムーズに行うコツや、成功事例を解説します。

目次

介護現場・介護施設において情報共有が重要な理由

介護現場・介護施設のほとんどは、少ない職員で多くの利用者への対応が求められます。そのなかで、質の高いサービスを入居者に提供するためには、職員間でリアルタイムに情報共有しながらトラブルを未然に防がなければなりません。ここでは、介護現場・介護施設における情報共有の重要性について解説します。

現場でのトラブルや事故を防ぐため

介護現場では思わぬトラブルに見舞われることがあり、重大な事故につながる可能性もあります。たとえば、利用者の体調急変や、施設設備による怪我などが発生した際、入居者の家族との情報共有の遅れや不備があるとトラブルへと発展するケースがあります。

トラブルを未然に防ぐためには、職員間で現場のリアルタイムな情報共有が必須です。トラブルが起きてしまった場合でも、スピーディな情報共有が徹底されていれば、家族や病院への連絡などもより迅速に対応できます

1人の利用者に対して複数の職員で対応するため

介護現場では、一人の利用者に対して介護士・理学療法士・医師など複数の職員が連携しながらチームでサービスを提供しています。関係者一人ひとりが持つ情報を共有しなければ、利用者に合わせた適切なケアができなくなるでしょう。

利用者の体調不良や怪我などの情報漏れが生じてしまうと、利用者の生命に関わったり、ご家族からのクレームにつながったりする可能性があります。日頃から利用者の施設内での様子や体調、交友関係などを円滑に共有できる体制づくりが大切です。

現場全体でサービスの品質を向上させるため

介護現場・介護施設で情報共有がルール化されていないと、情報やノウハウが属人化されてしまい、誰にも共有されないままになってしまうリスクがあります。

現場全体で情報共有を徹底することで、利用者に関する情報をリアルタイムに全員で把握できます。サービスの改善点や利用者・ご家族からの相談などを組織全体で把握できれば、ノウハウを共有してサービスの品質向上へつなげられます。

担当職員が定期的に変わるため

介護現場・介護施設は24時間稼働しているため、担当職員はシフト制によって定期的に入れ替わります。そのため、常に同じ担当者が就くわけではありません。

情報共有ができていなければ、職員の誰が利用者の情報を持っているかが不明瞭となり、適切なケアができなかったり、現場が混乱したりするなどのリスクが高まります。利用者の体調やご家族からの連絡事項などは常に情報を共有し、職員の誰が担当しても対応できる状態にしなければなりません。

介護現場・介護施設における情報共有の課題

ここでは、介護現場・介護施設における情報共有の課題を解説します。1つでも当てはまる場合には、スムーズな情報共有が難しい状況にあるといえます。現状改善のためにも、自社の課題をチェックしておきましょう。

職員ごとのモチベーションが違う

職員のなかに一人でも情報共有の重要性を理解していない人がいると、なかなか情報共有は浸透していきません。自分だけで業務を遂行すれば良いと考えている人は、情報共有の重要性を説明しても聞く耳を持たない可能性があります。

たとえば、情報共有ノートの確認を面倒に感じている人や、他の職員とのコミュニケーションを取りたがらない人などが挙げられます。情報共有に対するモチベーションが低い職員は、情報共有のためのルールを設けても、ルール通りに行動する可能性は低いでしょう。

全職員での情報共有が難しい

介護職員のスキルや経験、性格などによって、情報共有される内容にばらつきが生じる可能性があります。共有すべき情報がルールで定まっていなければ、情報の精度に差が生じるだけでなく共有の頻度も統一されず効率的な連携ができません。

また、情報共有ノートやツールの使い方・書き方がわからない職員がいる場合でも、全職員が正しく情報共有をするのは困難だといえます。しかし、介護現場では職員全員に周知しなければならない情報も多くあります。情報を一斉に通知し、各職員が確認したかどうかが一目でわかるような仕組みをつくったうえで、一元管理できる状態となるのが望ましいでしょう。

情報共有に時間がかかる

ノートやホワイトボードを用いたアナログな情報共有を行っている場合だと、記入に時間がかかるために「面倒だ」と感じて情報共有を疎かにする人も現れるかもしれません。ICTやSNSなどのコミュニケーションツールを導入しても、デジタル機器やアプリに不慣れな年配の職員にとっては、大きな負担になってしまいます。

情報共有のルールを浸透させるには、初心者・年配者でも取り組みやすい方法を採用し、職員の負担を軽減しなければなりません。

補足:「申し送りノート」による情報共有のメリット・デメリット

「申し送りノート」とは

申し送りノートとは、介護におけるシフト交代の際、後任担当者に介護に必要な情報や指示を共有するためのノート等における記録を指します。担当時間内に起こったこと、利用者の体調や行動の変化、ケアの内容、次の時間帯に行うべき処置などを記録し引き継ぎます。

介護サービスの品質を維持・向上させるための重要な手段とされており、簡潔かつ正確な記述が求められます。

申し送りノートのメリット

申し送りノートのメリットとして、まず「誰でも使える」ことが挙げられます。特別なシステムやスキルが必要ないため、年代によらず抵抗感なく取り組むことができるでしょう。

また、記録として残るため、万が一トラブルが発生した際にも履歴を確認し、適切な対応や改善策を講じることが可能です。さらに、口頭のみの申し送りでは伝え漏れが生じることがありますが、ノートがあれば補完できるため、スタッフの負担軽減にもつながります。加えて、記録を読むことで短時間で重要な情報を把握でき、業務の効率化にも寄与します。

申し送りノートのデメリット

申し送りノートのデメリットとしては、まずフォーマットをきちんと決める必要があることが挙げられます。誰でも簡単に書き込むことが出来る一方、記入の丁寧さや意識に差があると記録すべき情報の記録漏れが起こったり、正確に情報が伝わらない可能性があります。記録すべきことや、記録の仕方についてはきちんとルール化するべきでしょう。

また、申し送りノートには利用者の個人情報が含まれるため、紛失や誤った取り扱いによるプライバシーの問題も懸念されます。保管場所の確保といった問題もあるでしょう。

さらに、申し送りノートは1つしか存在しないため、場所や時間によって読むことができないという制約もあります。重要な連絡はいつでも手元で確認できる状態にしておくのが望ましいでしょう。

elgana(エルガナ)の共有ノート機能

「共有ノート」とは、トークルーム内で情報を共有し、共同で編集できる機能です。保存した内容はトークルーム内の全員が閲覧・編集できるようになるため、申し送りノートとしてもご活用いただけます。

物理的なノートのように保管場所に困ることもなく、また誰でも好きなタイミングで閲覧ができるため、情報共有がスムーズになります。もちろんチャット機能も使えるので、申し送りノートの補足をチャットで伝えることもできるでしょう。

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介護事業者が情報共有を成功させるポイント

介護現場・介護施設では、ただ情報共有を義務化するだけでは大きな効果は得られません。ここでは、情報共有するための具体的な方法を解説します。ぜひ参考にしてみてください。

情報共有の重要性を繰り返し伝える

情報共有をスタッフに促すには、情報共有のメリットや目的を全員に理解してもらう必要があります。たとえば、サービスの品質が向上すること、トラブルを未然に防げること、さらに一人ひとりの業務負担が軽減されることも伝えると良いでしょう。

業務を一人でこなせば良いと考えている職員もいるため、情報が共有されない場合のデメリットやリスクについて説明しておくのも効果的です。他社の事例も併せて紹介することで、情報共有の効果をイメージしやすくなるため、研修に取り入れてみてください。

情報の共有内容をルール化する

情報共有を明確にルール化することで、職員が「何を共有すべきか」に悩まずに行動できます。具体的には、以下の4点をルールに盛り込みましょう。

  • 情報共有をする担当者
  • 情報共有すべき内容
  • 情報共有するタイミング
  • 情報共有で活用するツール

また、「利用者が体調を崩したとき」「利用者が怪我をしたとき」「施設内で事故が発生したとき」など、特定の状況ごとにも細かくルールを設定しておけば、臨機応変に対応できます。

ICTツールを導入して情報共有を効率化する

ICTツールとは、コミュニケーションや情報共有に特化したITツールです。なかでもビジネスチャットは、プライベートと仕事を区別でき、セキュリティ機能が充実したツールが多いのも特長です。ICTツールを導入する際は、デジタル機器やアプリに不慣れな人でも使いやすいものにしましょう。

ビジネスチャットの「elgana(エルガナ)」は、初心者でも使いやすいデザインで、無料でお試しできます。どのICTツールを導入しようか悩んでいる方は、ぜひ「elgana」を検討してみてください。

職員の意見を取り入れる

情報共有を円滑に進めるためには、実際に現場で働く職員の意見を積極的に取り入れることが重要です。トップダウンで決められたルールやツールが現場に合わず、形骸化してしまうケースも少なくありません。そのため、定期的に意見を募り、現場のニーズに合った方法を模索することが大切です。

たとえば、アンケートやミーティングを活用し、どの情報が必要か、どのツールが使いやすいかを職員とともに決めることで、より実践的な情報共有体制を築くことができるでしょう。

情報共有を始める前に話し合う

情報共有の仕組みを導入する際には、まず職員同士で話し合い、目的やルールを明確にすることが不可欠です。「どの情報を」「誰が」「どのような方法で」共有するのかを事前に整理することで、運用がスムーズになります。

たとえば、申し送りの際に伝えるべき内容や、記録のフォーマット、共有する際の注意点などを具体的に決めておくと、統一した運用が可能になります。話し合いを通じて共通認識を持つことで、情報共有が形だけのものにならず、実際の介護業務の質向上につながります。

介護現場・介護施設における情報共有の事例

ここでは、介護現場・介護施設における情報共有の事例を紹介します。ICTツールを導入する際の参考にしてみてください。

「elgana」の導入で効率的な情報共有を実現

社会福祉法人善仁会様では、非効率的な連絡手段が課題となっていました。スマートフォンに不慣れな年配の職員が多いことから、従来の各施設への連絡は現場に出向いて掲示板に張り紙をしたり、メールを活用したりしていました。しかし、この手法は手間がかかるうえに連絡が確実に行き届いているかを確認できませんでした。

「elgana」導入後は、重要な情報が記載されている文書を画像ファイルとして送付することで、年配スタッフでも手軽に共有された情報を確認できています。また、会議や研修の動画を「elgana」で共有しやすくなったため、閲覧回数が増加しました。既読確認機能は連絡漏れ防止にもなっており、効率的な情報共有を実現しています。

導入事例 社会福祉法人 善仁会

幅広い年代の職員・ご家族への確実な情報伝達に活用

有限会社ナイスケア様が運営する施設は看取り介護にも対応し、入居者様が逝去された際は昼夜を問わずご家族と職員への早急な情報共有が必須です。しかし、従来は連絡手段が電話だけだったため、すべての関係者への伝達にかなりの時間を要していました。

「elgana」導入後は、チャットでの一斉送信が可能になり、効率的な情報共有を実現しています。また、既読確認機能によって「いつ誰が確認したのか」が明確になり、確実な情報伝達にもつながっています。導入当初は、「elgana」の使い方に慣れない年配職員もいましたが、サポートセンターの手厚いアドバイスにより安心してご利用いただいています。

導入事例 有限会社ナイスケア

介護現場・介護施設における情報共有には「elgana(エルガナ)」を導入しよう!

介護現場・介護施設における情報共有は、現場でのトラブル防止やサービスの品質を向上させるために重要です。しかし、職員のなかには情報共有の重要性を理解しておらず、一人で業務をこなせば良いと考えている人も少なくありません。また、幅広い年代の職員が働いているため、スキルや経験などに差があったり手間だと考える人がいたりと、情報共有を全職員で浸透させるのは簡単ではないでしょう。

介護職員に情報共有を徹底してもらうためには、重要性の教育やルールの設定、初心者でも簡単に使えるICTツールの導入など環境を整えることが、成功のための大切なポイントです。

ビジネスチャット「elgana」は、介護現場・介護施設でのコミュニケーションツールとしても、高い利便性・機能性を発揮します。直感的に操作できるデザインは高齢の職員でも使いやすく、掲示板や紙の配布、電話連絡より効率的かつスムーズな情報共有が実現可能です。セキュリティ機能も充実しており無料でお試しできるので、ぜひ一度ご相談ください。

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elgana編集部
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