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働き方改革

押印だけの出勤簿は廃止すべき?法的要件や正しい労働時間の管理方法を解説

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この記事でわかること

  • 2019年の労働安全衛生法改正により、タイムカードやPCの使用記録など、客観的な方法での労働時間の把握が全ての労働者に対して義務付けられました。
  • 押印だけの出勤簿では、始業・終業時刻が不明瞭で、正確な労働時間の把握が困難です。これにより、残業代の未払いなどの法的トラブルが発生する可能性があります。
  • ビジネスチャット「elgana」と連携した「KING OF TIME」などの勤怠管理システムを導入することで、リアルタイムな労働時間の把握やテレワークへの対応が可能となり、業務効率化が期待できます。

従業員の労働時間管理において、2019年以前は出勤簿への押印のみで対応することが許されていました。しかし、法改正以降、押印だけの出勤簿は法的に認められておらず、より正確な管理が求められています。出勤簿を適切に管理しないと、従業員の勤務時間を正確に把握できず、残業代の未払いといった法的トラブルに発展する恐れがあります。

この記事では、出勤簿の押印に関する法的要件を解説します。押印廃止を廃止すべき理由と、より効率的で正確な労働時間管理の方法もあわせて紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

目次

出勤簿の押印に係る法的要件

労働者を雇用する企業は、労働基準法や労働安全衛生法に基づき、適正な労務管理を行う義務があります。ここでは、出勤簿の押印に関する法的要件と、違反した場合の罰則について解説します。

労働基準法「法定三帳簿」

労働基準法では、労働者名簿、賃金台帳、出勤簿等の記録を「法定三帳簿」として、作成と保存を義務付けています。出勤簿は労働者の労働日ごとの始業・終業時刻を記録し、正確な労働時間を把握するための重要な帳簿です。これらを整備・保存しない場合、労働基準法第120条に基づき、30万円以下の罰金が科される可能性があります。労働時間等の把握は、2019年の働き方改革関連法により努力義務から義務に変わったため、一層厳格な対応が求められています。

引用:厚生労働省|労働基準法で規定された代表的な4帳簿

労働安全衛生法の改正

2019年4月の労働安全衛生法改正により、客観的な方法等による労働時間の状況の把握がすべての労働者に対して義務付けられました。タイムカードやPCの使用時間の記録などによる客観的な記録を基礎として労働時間を把握し確認することを指し、管理監督者や裁量労働制適用者も対象となります。つまり、罰則規定はないものの、過重労働による健康障害防止の観点から押印だけの出勤簿は労働安全衛生法に違反することになるため、すべての企業が確実に実施すべき重要な改正です。

引用:厚生労働省|改正労働安全衛生法のポイント

押印だけの出勤簿を廃止すべき理由

現代の労務管理において、出勤簿への押印はもはや有効な手段とは言えません。ここでは、押印だけの出勤簿を廃止し、より適切な勤怠管理方法へ移行すべき理由を具体的に解説します。

労働者の出勤日、出勤日数、労働時間を正確に把握できないため

労働基準法では法定三帳簿の作成・保存が義務付けられており、特に労働時間の正確な把握は企業の責務です。しかし、押印だけの出勤簿では、始業・終業時刻が不明瞭で、実労働時間を正確に記録できません。厚生労働省のガイドラインでは、タイムカードやPCの使用時間記録など客観的な記録に基づく労働時間の把握が求められています。

押印のみではガイドラインの趣旨に反し、適切な労務管理が困難であることから、コンプライアンス違反となる可能性があります

ペーパーレス化やテレワークに対応するため

デジタル化が進む現代において、紙の出勤簿への押印は非効率です。テレワークなど多様な働き方が普及するなか、出社を前提とした押印は現代の労働環境に適していません。これらの課題を解決するには、クラウド型の勤怠管理システムやデジタルツールの導入が有効です。

勤怠管理システムなどの導入により労働時間の記録・管理を電子化することで、ペーパーレス化を実現でき、場所を選ばない柔軟な働き方への対応が可能となります。さらに、システムの勤怠情報の自動集計機能により、給与計算業務の効率化にも貢献し、生産性の向上も期待できるでしょう。

出勤簿の押印を廃止する場合の代わりの手段は?

ここでは押印に代わる、より正確かつ効率的な勤怠管理方法を、メリットと具体的な運用方法とあわせて紹介します。

タイムカードとスプレッドシートの併用

タイムカードは始業・終業時刻を客観的に記録できるため、労働時間を正確に把握できます。さらに、打刻データをスプレッドシートに転記し、関数を用いて集計することで、労働時間や残業時間を自動計算できます。これにより、手作業による集計ミスを削減し、給与計算業務の効率化がはかれます。

ただし、データ転記の手間やスプレッドシートの管理スキルが必要となるため、従業員規模や運用体制に合わせた慎重な検討が必要です。

勤怠管理システムの導入

勤怠管理システムは、打刻、休暇申請、労働時間集計、給与計算連携など、勤怠管理業務を包括的に自動化します。たとえば、「KING OF TIME for elgana」は、ビジネスチャット「elgana(エルガナ)」と連携することで、チャット上での打刻や勤怠状況の確認が可能になります。これによりテレワーク環境でもスムーズな勤怠管理を実現でき、リアルタイムな労働時間把握による過重労働の防止や、多様な働き方への対応が可能となるでしょう。

KING OF TIME for elgana

出勤簿での勤怠管理・確認をビジネスチャットに移行した事例

ここでは、ビジネスチャット「elgana(エルガナ)」の導入によって、勤怠管理業務の効率化に成功した企業の事例を紹介します。

勤務予定などの情報確認をスマートフォンからできるように|名阪近鉄バス株式会社

名阪近鉄バス株式会社では、これまで社員の約7割を占めるドライバーとの連絡手段が電話や紙媒体に限られ、情報共有に時間と手間がかかるという課題がありました。特に、勤務予定の確認のためにわざわざ営業所に出向く必要があったことは、社員にとって大きな負担となっていました。

「elgana」導入後は、勤務予定表をスマートフォンで確認できるようになり、勤怠確認の利便性が大幅に向上しました。さらに、事故発生時の報告が迅速化され、危機管理体制の強化にもつながっています。

「KING OF TIME」と「elgana」を導入して管理業務を効率化|株式会社ビーエムアドバンス

株式会社ビーエムアドバンスでは、以前利用していたチャットツールのファイル送信制限や検索機能の不便さが課題でした。その解決手段として、添付できるファイル種類の豊富さや詳細な検索機能、使い勝手の良さを決め手に「elgana」を導入しました。

その結果、電話連絡の減少や記録に基づく正確な情報共有を実現しました。今後は勤怠管理システム「KING OF TIME」と「elgana」を連携して業務連絡から勤怠管理まで一元化し、さらなる業務効率化を目指しています。

出勤簿の押印を廃止するには「elgana(エルガナ)」を導入しよう!

出勤簿の押印による勤怠管理は、労働時間の正確な把握や法令遵守、現代的な働き方への対応において多くの課題を抱えています。これらを解決する手段として、タイムカードや勤怠管理システムの導入が推奨されています。

KING OF TIME for elgana」は、ビジネスチャット「elgana(エルガナ)」から出退勤打刻が可能で、打刻データが自動登録されるサービスです。クラウド型勤怠管理システムで、リアルタイムな打刻管理と作業効率向上を実現します。充実した機能と簡単な操作性で、多様な働き方にも対応し、外出先やテレワーク中でもスマートフォンで簡単に打刻できます。「KING OF TIME for elgana」を導入することで、リアルタイムでの労働時間管理やテレワーク対応を実現できます。勤怠管理の手段を紙の出勤簿から変更したいと考えている方は、ぜひ一度ご相談ください。

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elgana編集部
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